2013年12月20日付けで、訪日外国人旅行者数が1000万人を超えました。
僕は現在、東南アジアを拠点にしていますが、大好きな「日本」に多くの外国人が来てくれるのは本当に嬉しいですね。
昨年の段階で記事にしたかったのですが、遅くなってしまいました(汗)。
この記事の目次
訪日外国人数1000万人超え!

昨年の12月20日時点で、日本へ訪れた外国人観光客が始めて1000万人(年ベース)を超えました。
写真は同日成田空港で記念セレモニーを行う様子(産経ニュースより)。
1000万人目はなんと!僕の大好きな「タイ」から来た実業家夫婦とあっては、なんとも時代を象徴する出来事ですよね。
キーワードは「ビザ緩和」と「円安」
「ビザ緩和」政策の恩恵
2013年の7月より施行された東南アジアの5ヶ国から日本に来る旅行者へのビザ緩和政策によって、とりわけマレーシア人やタイ人の観光客が増えています。
僕もここバンコクに住んでいて体感するのですが、周りのタイ人の友達の多くが、暇さえあれば休みを利用して日本への旅行を意欲的に行ってます。
もともと東南アジアは親日家の方々が多いことで知られていますが、ビザの免除や緩和によって日本旅行に拍車がかかっているのではないでしょうか。
更に「円安」で追い風に
今年は日本への旅行者に嬉しい「円安」が続き、訪日外国人観光客増加への追い風となりました。
日本から海外へ旅行する方には嬉しくない円安ですが、訪日外国人数の増加による「国内消費の活性化」や「輸出利益の拡大」など日本にも良い意味で多大な影響を与えてくれているかと思います。
なお余談ですが、円安の最大の理由が「アベノミクス効果」と見る方もいますが、それは少し違います。
アメリカの金融政策を担っている連邦準備制度理事会(FRB)が続ける大規模な金融緩和政策の縮小という期待値によってドルが高くなり、その影響で相対的に円の価格が安くなっているとい見方が有力です。
それでも大部分を占める隣国からの旅行客
「尖閣諸島」問題によって中国から日本への観光客数が減っている(2013年9月以降は回復傾向)と言われていますが、それでも中国人旅行者は大部分にのぼります。
昨年の訪日外国人の国や地域別の内訳は未公開ですが、昨年同様「韓国」「中国」「台湾」がトップで全体の6割を占めているようです。
絶対的な数が違いますので、東南アジア観光客への配慮以上に継続してこれらの国々への配慮が必要ですね。
他国の外国人旅行者数、トップは「フランス」

時の首相小泉純一郎氏が打ち出した「ビジットジャパン(訪日外国人旅行者数1000万人)計画」ですが、 当初の予定より3年遅れで達成されました。
これは大変喜ばしことでは有りますが、実は世界から見ると1000万人という数字は正直・・大した数ではありません。
世界中には魅力的な観光地や観光客誘致の上手な国々が多く存在します。
流入観光客数トップ国
1位:フランス(約8300万人)
2位:アメリカ(約6670万人)
3位:中国(約5770万人)
15位:タイ(約2235万人)
2012年のデータですが、年間観光客数トップは「フランス」と圧倒的な観光客数ですね。
現在、僕が拠点にしている「タイ」も15位と好成績です。
「おもてなし」観光立国への課題
2020年の東京オリンピックが決まり、滝川クリステルさんのこの「お・も・て・な・し」も大変話題を呼びました(僕はバンコクにおり、最近知りました・・笑)。
しかし、上記のランキングを見ても分かるように、日本の訪日外国人旅行者数は世界で33位、アジアでみても8位と低いです(2014年は若干上がりそうですが)。
お隣の韓国でさえ、ビザの緩和や韓流ブームを作り上げ、日本より早い2012年には外国人旅行者数1000万人を突破しています。
悪いところを挙げるときりがありませんが、良いところもたくさん有ります。
「おもてなし」という文字に恥じない日本人の他を敬う心、昔からの伝統的な商習慣などは、外国人旅行者にも高く評価されています。
また最近では、アニメやマンガなどサブカルチャー文化も世界に浸透しつつ有り、サブカルの聖地である日本を一度は訪れたいという層も多いです。
そう言った良い点・悪い点を踏まえた今後の課題や展望はどういったものでしょうか。
「インバウンド」観光客誘致の課題
観光庁が日本に来る外国人に行った調査によると、「無料公衆無線LAN(WiFi)が少ない」「英語でのコミュニケーションが難しい」「交通などの経路情報が不足している」などにおいて不満の声が挙がっています。
海外にいると、市場のおばちゃんでさえ少なからず英語で意思疎通が出来る場合が多く、またカフェに入れば必ず無料でwifiが使える環境が当たり前のように整っている場合がほとんどです。
また、 コンビニなどあらゆるところに存在し、英語(場合によっては日本語やその他の言語)で使えるATMはとっさの時に安心感を与えてくれます。
特に欧米を始めとした諸外国の旅行者は旅慣れしている人が多く、その国のATMでその国の通貨を引き出す行為は当たり前に行われています。
これも日本では出遅れており、早急にATMを増やすなど改善する必要のある課題だと言えます。
訪日外国人旅行者数「3000万人」へ向けて

今回の訪日外国人観光客数1000万人突破を受け、日本政府は新たな目標を設定しました。
その数「3000万人」と今の3倍の数字です。
これは15位のタイよりも多く、2012年版の世界ランキング7位のドイツやイギリスと並びます。
ビジットジャパン(JV)事業では、大きく下記の国々を対象とした誘致に今後も力を入れます。
韓国、台湾、中国、香港、タイ、シンガポール、オーストラリア、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、インド、マレーシア、ロシアの計16ヶ国。
東南アジアの国々が3カ国もエントリーしているのは、時代を象徴しているように感じますね。
2020年には東京オリンピックも開催されますが、上記の課題を少しずつ改善していき、オリンピック効果に頼らない中長期的視点に立ったインバウンド誘致を目指して頂きたいものです。
さいごに
ついこの間もタイ人の友達が東京を中心に日本旅行を楽しんできました。
その友達は女性2人で行ったようですが、「日本人の温かさ」「昔の町並み」「原宿や秋葉原」にとっても満足な様子です。
しかし1つだけ、地下鉄に降りるとき階段を使いますが、「大きな荷物を女性2人で持っていたのに日本の男性は手伝ってくれなかった。他の国では当たり前なのに」とのこと。
日本人はシャイだと言われますが、男性の方々、言語の壁なんて関係ありません。
外国人と思わず女性と思えば良いと思います。
その1歩が、「お・も・て・な・し」なのではないでしょうか。
たくさんの外国人が日本へ訪れてくれることを心より願っています☆


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