ミャンマーと言えば、「アジア最後のフロンティア」と呼ばれている魅惑の国。
近年、ようやく市場を開放しましたので開発は今まさに行われています。
今回はそんなミャンマーのダウェー開発について、今後のASEAN経済圏の変化もふまえて詳しく書いてみました。
シンガポールの地政学的優位性
アジア最後のフロンティアとして最近脚光を浴びている「
ASEAN統合の主な枠組みは、「ヒト・モノ・カネ」の動きを促進させることにあります。
それには今まで軍事国家であった未開発のミャンマーを開発していくことが大変重要となってきます。
最初の写真をご覧下さい。
東南アジアからインドやヨーロッパ方面へ物資を運ぶには、海賊の多い海で有名な「マラッカ海峡」を通るルートしか存在しませんでした。
そこで重要なポジションを担っていたのが、東と西を結ぶシンガポールのタンジュンパガー地区やケッペル地区という大きな経済特区。
この地政学的な優位性からシンガポールは国際的なハブポートとして発展してきたと言っても過言ではありません。
ミャンマー・ダウェイ開発による恩恵
しかし、ミャンマーが市場を開放したことによって、今までシンガポールが担っていた国際ハブポートとしての地位が完全に奪われてしまう可能性があります。
それがインド洋に面したダウェー港の開発です。
ダウェーは大型船が出入りできる深海港の建設に向いていると言われており、ここに東南アジア最大級の経済特区を建設し、250万平方メートルもの巨大な臨海工業地帯を作り上げつつあります。
写真を見てもお分かり頂けると思いますが、以前まではタイからインド洋に輸送する場合、マラッカ海峡を通って船便で運搬していました。
しかし、このダウェー港が正式に建設されると、バンコクからカンチャナブリーを通ってダウェーという陸路で3〜4日程度に短縮されます。
ダウェイ開発コストと日本
とは言っても問題が1つあります。
それは、開発費が総額3000億バーツほどかかってしまうということです。
今まではタイのゼネコンのイタリアンタイ社が中心となり開発を行なっていましたが、民間企業だけでは資金的に限界がきています。
そこで去年からタイ政府とミャンマー政府が共同で開発を行う方向に舵を切りましたが、それでも資金が圧倒的に足りません。
最近、安倍首相がミャンマーに対して910億円規模のODA(途上国開発援助)を発表しましたが、日本の東南アジアに対するイニシアティブを握る意図があったと思います。
中国や韓国に遅れを取るべからず
ダウェーの開発はアジア全体の経済開発に多大なる影響を与えます。
日本が東南アジアでイニシアティブを取りたいのであれば、政府と民間企業の積極的な参画が必要不可欠と言って間違いありません。
実際、シンガポールや中国なども参入を表明しており、うかうかしていると日本が主導権を握れるチャンスを奪われてしまいかねません。
ヤンゴンから北西400キロに位置するチャウピューでは、既に中国主導で港の建設を進めています。
さいごに
ダウェー港が開発されるということは、西にそびえる大国インドとの交易も比較的簡単になりますし、その先のアフリカへまで直線で結ばれることになります。
想像を絶する価値が眠っていると思うのは僕だけでしょうか?
経済が停滞していると言われて久しい日本ですが、今まで以上に国をあげてイニシアティブを握るような行動を起こしてほしいものです。
東南アジアは今まさに変革の時。
本日もご一読ありがとうございました!


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